リッツ・カールトンの歴史

第4章 ボストンの華

数あるリッツ・カールトンの中でも、ザ・リッツ・カールトン・ボストンはその華麗さや格調高さにおいて特に際立った存在でした。設立当初から1960年代頃まで、ザ・リッツ・カールトン・ボストンは本質的には上流階級のプライベートクラブでした。ホテルに来られるゲストが社会的に名の通った方かどうかを調べ、ときにはその確認が度を越え、ゲストが送ってきた予約の手紙の紙の質まで調べ、その紙がホテル側の考えるクオリティに達していない場合は宿泊を断ることもあったほどです。ドレスコードは、当時のボストンの社交界に合わせてフォーマルを義務づけていました。女性は「ザ・カフェ」にて一人でランチをとることを許されておらず、1970年までは男性のエスコートのない女性は「ザ・リッツ・バー」に入ることさえできませんでした。

レストランの料理は、セザール・リッツのパートナーであったオーギュスト・エスコフィエの栄光なる伝統によりつくりあげられました。リッツ・カールトンの料理は常にクラシカルでありながら飽きのこない、かつ革新的でありながら流行を追いかけない料理です。1927年、ザ・リッツ・カールトン・ボストンが開業した夜に出されたロブスターのウイスキー料理"Lobster au Whiskey"は、評判のメニューになりました。

ザ・リッツ・カールトン・ボストンは、多くの音楽や文学が生み出されたホテルとしても知られています。リチャード・ロジャーズはスイートルームのピアノの上で"10センツ・ア・ダンス"を作曲。オスカー・ハマースタインはシャワールームの中で"エーデルワイス"を作詞し、テネシー・ウィリアムスが有名な小説「欲望という名の電車」の一部を執筆したといわれています。
また、英国の元首相ウインストン・チャーチルが滞在された際は部屋の家具を好きな赤色で統一、著名な映画女優ジョアン・クロフォードが来られたときには好物のお菓子であるライフセーバーでデコレーションしてお迎えしたことなど、多くのストーリーが残っています。

(2007年1月11日以降、上記ボストンのホテルの運営はザ・リッツ・カールトン・ホテル・カンパニーではございません)

リッツ・カールトンの歴史

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