ティーソムリエ 小田 純也によるコラム 世界 中国茶紀行
Vol.3 プーアル茶の由来と茶馬貿易

雲南省茶畑

Vol.12では、プーアル茶の産地である中国の西南部に位置する雲南省のシーサバンナ、そしてそこから数千キロも離れたチベットで人々の生活に根付いたプーアル茶についてご紹介しました。Vol.3ではシーサバンナのお茶と、チベットの人々を結ぶ「茶馬貿易」、そしてプーアル茶の由来についてご紹介します。

茶馬古道
プーアル茶の輸送と由来

唐の時代(618-907)から茶の輸送が活発化し、交易のため茶は一旦シーサバンナの隣、プーアル県に集められました。そのため「プーアル茶」と呼ばれだしたのが、プーアル茶の名の由来です。
集められた茶は、馬の背に担がれ遥か遠方へ運ばれました。それは雲南省プーアル県とチベットを結び、果てはインド・ネパールまで続く全長5,000kmにもおよぶ長く険しい行程です。

中国茶

中国茶
コンパクトに圧縮される茶葉

輸送しやすくするため、茶はレコード盤形にコンパクトに圧縮されました。1枚357gに仕上げ、竹の皮を使って7枚づづ包装します。馬の背に左右12個ずつ、馬が一日に運ぶことができる重量約60kgを積みました。

チベット
茶と馬の交易

チベット族など遊牧民族の主食は、乳製品、肉、麦焦がし、バター、チーズなど高たんぱくで高脂肪なため、野菜などを由来とするビタミンが不足していました。茶葉には豊富なビタミンが含まれており、また、解毒や解熱作用、そして消化を助ける働きがあることから、チベットの人々にとって生活の必需品となりました。
チベットは、標高が高く、気温が低い上に雨量に恵まれず、茶の栽培には適さない地域です。一方で、チベット高原はのびのびとした環境で、強靭な体力を持つ良い馬が育ちます。中国は、攻防や生産のため馬やラバを必要としたため、有無相通ずる茶と馬の交易が始まりました。

茶馬古道石碑

茶馬古道
茶のシルクロード「茶馬古道」

茶馬貿易は人々の暮らしや文化の交流をも盛んにしました。交易のルートはのちに「茶馬古道」と呼ばれ、キャラバン隊たちの宿や商店で賑わい、唐の時代からおよそ千年近くも茶馬古道を使った貿易は続きました。シーサバンナ・易武(えきぶ)地方の深い山間には、ルートの起点を示す石碑がひっそりと佇んでいます。
茶馬古道は、現在は観光地化され、茶馬貿易にちなんだグッズなどが売られる土産物屋が立ち並びます。

次回Vol.4では、ルートの起点・易武地方のプーアル茶のある風景をご紹介します。

撮影:小田 純也


小田 純也

中国料理 香桃 ティーソムリエ 小田 純也

中国茶の豊かな香りと茶道具に魅了されお茶の世界へ。茶の歴史や文化に直接触れ知識と見聞を深めるため、台湾各地から中国大陸奥地に至るまで通算100回以上、名だたる産地を訪れる。多種多様な茶葉に出会い、収穫、加工、茶藝について学ぶことで、地域や文化背景により異なるお茶の愉しみ方について造詣を深める。
現在も時間を見つけては茶園を訪れ、現地ならではの文化やトレンドに触れ、お茶の世界を追求している。

Singapore留香茶藝 上級ライセンス
中国国家資格 高級茶藝師・高級評茶員
日本ソムリエ協会 認定 シニアソムリエ
日本ホテル・レストランサービス協会 中国料理食卓作法認定講師

 

中国料理 香桃 中国茶


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